解釈学 hermeneutics
また、先にローティ Richard McKay Rortyに関連して言及した「解釈学」とは、人間の精神活動の痕跡であるテクストに、同じ精神構造を持っているはずの他の人間が、言語を中心とする人間固有の記号体系によってアクセスし、その解読が可能であることを前提とする哲学の方法論である。精神科学あるいは文化科学のほとんどは、何らかの形で解釈学的な作業を含んでいる。それらは人間の社会的・文化的な活動と独立して存在・成立しているはずの領域を探究する自然科学や数学とは根本的に異なると言える。